2020.12.15
モダンリビング
「アールデコの館、その成り立ちと朝香宮夫妻のパリでの暮らし」
以前から楽しみにしてましたオンラインセミナーに参加しました。
講師は、
青木淳子さん
著書に 『パリの皇族モダニズム』
2002年、
青木さんは東京都庭園美術館の協力のもと、
図書室での資料を調査中に
素晴らしいご縁で
朝香宮夫妻が暮らしたパリでの
3000枚に及ぶ領収書を見いだしたそうです。
確かに領収書で生活って浮かびあがりますよね。
青木さんの長年のすばらしい研究結果をお話しくださいました。
パリにご滞在していた時の街並みがほとんど変わっていない事や
お店が変わらずあることに驚きました。
1925年アールデコ展の時代にタイムスリップしたような気持ちになりました。
青木さんが、フランスに留学されていたお話しも、とても興味深かったです。
そんな素晴らしいお話しを伺って、
はじめて庭園美術館に訪れた時、購入した朝香宮邸の本を読み返してみました。
青木さんがお話しされた中に、妃殿下はパリでは水彩画を習っていたそうです。
興味深かったのは、
『第2王女大給 湛子様の朝香宮邸の日々(暮し)』章の中で
ラジエーターカバーのデサインは、
すべて妃殿下が、ご自分で下書きをして図を書いていたのをご覧になってたそうです。
あの素晴らしいラジエーターカバーのデザインをされたなんて、感激しました。
意匠は、
ラパンやラリックが印象に残ってましたが、下田さんのお話しで
宮内省内匠寮の存在を再確認し、
アールデコという新しいデザインを日本で
「満室バンザイ!」共著の中でも
ご紹介させていただきました。
そして、この美術館には私にとって
大切な想い出が詰まってます。
昔からアートや絵画が好きで色々観に行ってました。
10代の頃はじめて、
庭園美術館に訪れた時の事を
はじめて見るアールデコというデザインに
カルチャーショックを受けました。
こんなインテリアデザインを観たことがなかったのです。
印象に残っているのは、
ラリックのガラスの女神像、なんとも不思議な美しい鉄扉のデザイン、
各部屋の美しくて奇抜なデザインの照明器具、
鋳物ラジエーターカバーのデザイン、そして、市松模様の床。
その頃、課題でアートギャラリーのプレゼンを作成しました。
市松模様の床にしたのを思い出しました。
朝香宮様の孔雀や動物が沢山いた庭園を、
子供たちと散策した想い出もあります。
「1925年から1987年へタイムスリップ」
日本のこれからの文化の為に朝香宮ご夫妻の心血をそそがれ、
妃殿下は建物が出来てから精魂を打ち込まれた疲れが出たか否か、
病に倒られご逝去されたのはとても悲しい出来事です。
この度は、素晴らしい機会をいただけて本当に感謝してます。
この度は、素晴らしいセミナーを企画してくださった下田さん。
青木淳子さん、ありがとうございました。
以下の写真は、はじめて訪れた時の展覧会のパンフレットとチケットが
1987年9月12日-11月23日 東京都庭園美術館
「ブルーデル/デュフェ 2人の先駆者・彫刻とアール・デコの家具」展
夢中だったサティ。
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