大正8年に別荘として築かれ、「熱海の三大別荘」の一つとして賞賛された名邸が基となる起雲閣。 市街地とは思えない緑豊かな庭園。日本家屋の美しさをとどめる和館と、日本・中国・欧州などの装飾や様式を融合させた独特の雰囲気を持つ洋館があります。
起雲閣を所有した人物 内田 信也 根津 嘉一郎 桜井 兵五郎
内田 信也「麒麟・大鳳」
群青の壁は加賀百万石13代藩主・前田斉泰公が建築した、成巽閣に見られる群青の間がルーツだそうです。この群青と和空間に圧巻でした。本当の群青色は当時、ヨーロッパでは世界で最も美しい群青色とされた天然鉱石「ラビスラズリ」という宝石から作られたもの。
この障子のデザインは、熱海の日向邸でも使われていました。
根津 嘉一郎 根津美術館
・サンルーム 「玉姫の間」に併設されたサンルームは、大きな窓とステンドグラスの天上、色鮮やかなタイルの床が特徴で、「アールデコ」のデザインを基調にしています。 サンルームの名のとおり、たくさんの日光を取り入れるために、天井とともに屋根もガラスで葺かれており、これらは鉄骨によって支えられています。 天井と高窓の間には、唐草模様が刻まれた石膏の装飾が施されています。
一枚一枚色や素材感がそれぞれ違う、まるでタイルで絨毯があるかのようでした。女性でしたらうっとりする空間でした。
・ローマ風浴室 洋館「金剛」に併設されたローマ風浴室は、1989年の改築の際、多くの部分で現代の材料に改められてしまいましたが、ステンドグラスの窓やテラコッタ製の湯出口などは、建築当時の物です。 肌触りの良さや滑り止めの効果を考慮して、浴槽の周囲には「木製のタイル」が敷かれているほか、建築当時は畳敷き、あわせて9畳の脱衣室と化粧室も敷設されていました。
わたしは、この窓のデザインに心惹かれました。
・庭園 根津美術館の庭園もカキツバタのころに訪れましたが都会の真ん中にあるようには思えない風情でした。巨石や高低差を活かした根津嘉一郎の庭への情熱を感じました。
・多くの名だたる文豪が滞在する客間
ガイドの方の分かりやすいお話しでより理解が深まりました。
熱海の高低差のある独特な建築文化を継承されていて本当に大切だと感じました。
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