一足早く夏休みに訪れた千住美術館へ
Waterfall on Colors~ウォーターフォール・オン・カラーズ~
世界は色彩に満ちている。
千住博が描き出す光と希望に満ちた鮮やかな新世界へようこそ。
新作「Waterfall on Colors」の公開
世界的にコロナ禍が続く2021年、千住博は社会に関して、アートとしての一つの表現を模索しました。それが新作「Waterfall on Colors」です。従来の漆黒の背景に描かれた滝と異なり、カラフルな色彩の背景に流れる滝。千住博が描き出す光と希望に満ちたWaterfallは、日本画の表現を超えた現代美術の一つの新世界ともいえます。
印象に残った『龍神Ⅰ・Ⅱ』では、ブラックライトLEDによる照明で、
昼と夜の世界観を表現しているそうです。
静かに眺めていると、瞑想をしているような心持ちに。
滝の色と対比する墨色がブラックホールの様に闇に吸い込まれていくようで
恐ろしくも感じました。
西沢立衛氏からのメッセージ
最初に千住さんに声をかけていただいたときに、明るく開放的な、今までなかったような美術館を考えられないか、というお話をいただきました。明るい空間の中で、人々が千住さんの作品世界を体験でき、また同時に、集まってくつろいだり、自分の時間をすごせたりできる空間です。
建物の構成は、既存の敷地地形に合わせてゆるやかに傾斜していく、ランドスケープのような一室空間です。深く軒を出して、シルバースクリーンとUVカットガラスによって光を制御しながらも、軽井沢の風景や緑、光が室内に柔らかく入ってきて、軽井沢の自然と千住さんの芸術が、融合し調和します。人々は森の中を歩くようにいろいろな場を巡り、各所に配された家具でくつろぎながら、千住さんの作品と対話したり、豊かな自然を感じたりすることができます。公園でもあり、同時にプライベートなリビングでもあるような、開かれた空間を目指しました。
https://www.senju-museum.jp/about/architecture/
美術館の中は、体感したことのないような空間。
外とも中とも言えない明るくてランドスケープな空間をさまようという言葉が
合うと思います。
既存の敷地地形に合わせてゆるやかに傾斜していました。
中庭から差し込み光で、季節や時間帯、植物の生育状態も加味されて、
また訪れても新しい発見があるのかもしれないと感じました。
ランダムに設置されているベンチに座って千住さんのアートや
美しい傾斜の空間を眺めたり。
特に感激したのは壁のシルバースクリーンから軽井沢の風景や緑が透ける壁。
味わったことのないような空間・美術館。西沢立衛氏のすばらしい建築を体感しました。
建築概要
全体敷地面積
約10000㎡
美術館
設計監理西沢立衛建築設計事務所
施工清水・笹沢建設共同企業体
建物構造鉄骨造延床面積2118.26㎡
ミュージアムスペース1786.33㎡
オフィス129.94㎡
ギャラリー201.99㎡
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